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【網戸のプロが解説】網戸の選び方・図り方のポイント!

「新しく網戸を取り付けたい」

「網戸の買い替えを検討している」

そんな時に悩むのが、網戸の選び方です。家庭にどんな網戸がマッチするのか、すぐには思い浮かばないこともありますね。

でも網戸は意外と種類が沢山ありますので、取り付けたい場所や欲しい機能によってぴったりの網戸が探せるかもしれません。

今回のコラムでは、網戸の選び方について解説します。網戸を選ぶ時に必要な、取り付け場所の測定方法もまとめています。網戸の選び方や測り方が分からない方は、ぜひ参考にしてください。

網戸の選び方

1. 取付け場所から選ぶ

網戸の取付位置

網戸はいろいろなドアや窓に取り付けられますが、まずは【ドアや玄関引き戸に取り付けたい場合】と【窓に取り付けたい場合】に大きく2つに分けてご説明していきます。

【ドアや玄関引き戸に取り付けたい場合】

ドアや玄関引き戸などの出入り口に網戸を取付ける場合は、防虫性は勿論ですが、人が出入りするのに邪魔にならずスムーズに開閉できることが大切です。

そのため、左右に軽くスライドして足元の段差が小さい網戸が好まれています。

ドアの場合、玄関ドアや勝手口、ベランダドア等、設置場所によっても多少の違いはありますが、ネットが横に折り畳まるプリーツ加工されたネットを採用したアコーデオン網戸やネットが横にロール式に巻き取られる横引きローある網戸がおすすめで、それぞれ下枠の立ち上がりがたった3mmのバリアフリータイプ商品があり人気です。

玄関引き戸は、サッシ枠に網戸レールがついている場合は、一般的なパネル式の網戸がありますが、網戸レールが無い場合は、扉が半分に折り畳まれる中折れ式の網戸があります。また、先ほどのアコーデオン網戸や横引きロール網戸のバリアフリータイプも選ぶことが出来ます。

また、ドアの場合はドアクローザーなどが付いているケースが多いのでドアクローザーなどの障害物を避けて取付できるような装備やオプションがあることも選ぶポイントになります。

玄関と網戸の画像

【窓に取り付けたい場合】

窓に網戸をつけたい場合は、サッシに網戸レールがついている引き違い窓であれば、一般的なパネル網戸が一番おなじみですね。

ネットの種類がいろいろ選べるのが特長です。

最近は簡単にネットが交換できる商品もあります。

網戸レールがついていない窓(例えば、外に開く窓や上げ下げ窓など)ではどうするかというと、室内側の木枠に設置できる網戸を選びます。

室内側に設置する網戸は種類が沢山あり、室内側に開くパネル網戸や上げ下げ式のパネル網戸もありますが、おススメなのは収納式の網戸です。ドア用の網戸でも紹介したアコーデオン網戸や横引きロール網戸のほかにロールスクリーンの様に上に巻き取るロール網戸などがあり、使用しない時はネットが収納されるので窓の外が良く見渡せたりネットにホコリが付きにくいのが特長で、インテリアとしても優れています。デザインや操作性などでお好みのタイプをお選びください。

白い窓と茶色い窓の画像

2.目的や機能で選ぶ

網戸は、窓やドアを開けた時に虫の侵入を防ぎながら換気を行う目的で使用されますが、最近は市場のニューズに対応し、様々な機能を持った網戸が開発されております。

例えば、従来の網の目の大きさでは防ぎきれないヌカガなどの小さな虫もいて、地域によっては大量に発生することもあります。そのため一般的な網戸より目の細かいネット(微細ネット、ハイメッシュネット)を使用した網戸があったり、虫よりもさらに小さい火山灰や花粉の侵入を防ぎフィルター的な役割を果たす網戸もあります。

網戸と虫の画像

さらに、虫などの物体だけでなく外からの視線を防ぎプライバシーを守るブラインド的な機能を持った網戸もあります。窓を開けた時、ご近所の方や通行人の視線が気になってレースカーテンを閉めている方は多いと思います。レールカーテンを閉めているとなかなかいい風が入ってこなかったり、強めの風が吹くとレースカーテンがバタバタして邪魔になったりしますが、網戸で目かくしできればそんなわずらわしさから解放されますよね。

また、ペットを飼っているご家庭も多いため、猫ちゃんやワンちゃんにネットを引っ掻かれて破られたり、網戸を開けて部屋から脱走されたりしてお悩みのケースもあり、それらの対策が図られている網戸もあります。

こんな機能が網戸に欲しいと思ったら、ネットで調べてみたらもうそういう商品があるかもしれませんね。

白いブラインドと白い犬のの画像

3.取付け場所のサイズから網戸を選ぶ

ドアや窓には、小さい窓、スリットの様に長細い窓や、壁一面大きく開け放つ様な窓やドアなどいろいろな大きさがあります。大きさが変われば適応できる網戸の種類も変わってきますので注意が必要です。

欲しいと思った網戸が取り付けたい場所の大きさに対応できない場合があります。

網戸を取付けたい場所の幅や高さを採寸して、欲しい網戸の規格表や製作範囲を見て、適応できるかどうかを調べましょう。極端に小さい窓や大きい窓の場合、取り付けられる網戸が限定されてきますので特に注意しましょう。

大きい窓の画像

■網戸の採寸方法

網戸を取付ける際に大切なのが採寸方法です。

せっかく網戸を買ったのにサイズが合わず取付できなかったり、隙間が出来てしまったら大変ですからね。

取り付ける場所によって測る場所は変わってきますが、基本的に幅3カ所、高さ3カ所測ることをお勧めします。

経年で窓枠が歪んで右と左で寸法が若干違ったり、1カ所しか図らないとメジャー(巻尺)の目盛りを見間違えても気が付かないので、間違わないためにも3カ所測ってみましょう。測る位置は、幅を測るときは左右と真ん中、高さを測るときは上下と真ん中です。

木枠とサッシの画像

1. ドアに網戸をつける場合の採寸方法

ドアに網戸に付ける採寸

ドアの場合、特に玄関ドアではドアクローザーや大型のレバーハンドル、巾木など網戸を取付ける上で避けなければならないものがありますので、網戸を取付できるスペースがあるか確認します。

上のイラストは、一例として「網戸屋一番」という玄関網戸の場合の取付スペース確認です。

ドアクローザーやランマ、段差があるか見て、取り付けられるスペースがあるかや、網戸の他に必要なオプション部材を確認します。

商品によって取付けに必要なスペースは違いますし、使用できるオプション部材も違いますので網戸を買う前にカタログなどでよく確認することが重要です。

取付けするスペースや必要なオプション部材が分かったら、幅3カ所、高さ3カ所測ってください。

規格サイズがある場合はどの規格に適合するかサイズ表で確認してください。規格サイズが無い場合は、3カ所測ったうちのどの寸法で手配すればよいかカタログなどで確認してください。商品によって、3カ所うちの一番小さい寸法で手配するものもあれば、中央の値で手配するものもあるのでご注意ください。

2. 窓に網戸をつける場合の採寸方法

幅や高さの採寸の仕方

① 引き違い窓(網戸レールがあるサッシ)にパネル網戸をつける場合は、幅はサッシのガラス戸の幅寸法を測ってください。基本的に網戸の幅寸法はガラス戸の幅寸法と同じでOKです。

高さを測る場合は、上の網戸レールの下端から下のアルミレールの上端までの間の寸法を測ってください。網戸の寸法はレール間の寸法よりも大きくなりますが、レール間の寸法を基準してサイズを確認することになります。

また、網戸レールとガラス戸の間の寸法が狭いと網戸のつり込みができないため、確認が必要です。ちなみにセイキの住宅サッシ用のパネル網戸の場合は7mm以上の空きが必要です。

② 縦すべり出し窓や上げ下げ窓など網戸レールがない窓には、室内側の木枠に網戸を取付けます。

網戸の選び方で少し説明したアコーデオン網戸やロール網戸はこのタイプの窓に最適です。

測り方は、木枠の内側の幅と高さを3カ所ずつ測ってください。さらに、木枠の奥行も測ってください。

奥行きが狭いと網戸の種類によっては取付できないタイプもありますので、網戸を選ぶ際に注意してください。

小さい子様がいるご家庭などで落下防止用の手すりなど網戸を取付ける上では障害になってしまうものもありますので、その際は網戸との位置関係を考えて取付け可能か考えましょう。

窓の仕組みの画像

網戸の採寸方法は決して難しいものではありませんのが、製品のカタログやホームページなどに採寸方法が掲載されていることが多いので、購入前に一度ご覧になることをお勧めします。